懸垂のやり方!正しいフォームで行うための4つのポイントを紹介

逆三角形の理想的なボディを作り上げていくうえで必要不可欠な背中の筋肉である「広背筋」。

 

今回は、そんな広背筋に高強度な負荷を加えることで強烈に鍛えることができる「懸垂」について紹介していきます。

 

 

懸垂の概要

「懸垂」とは、一般的には高い棒に手をかけてぶら下がり、「広背筋」、「僧帽筋」、「大円筋」、「三角筋」、「上腕二頭筋」、「前腕筋群」を使って、アゴが棒の高さに来るまで身体を引き上げるものです。

 

順手でぶら下がって行う懸垂を「プルアップ」、逆手で行う懸垂を「チンアップ」といいます。

 

「懸垂」は多数の筋肉を同時に鍛えることが出来る非常に優秀な種目ですが、ある程度の筋力がないと「体を数回引き上げるのが精一杯で、フォームがめちゃくちゃになる」という状態になってしまいます。

 

そのため、トレーニング初心者向けではなく、中級者以上向けのトレーニングとなります。

 

ただ、後述しますが非常に優れた効果を得ることができるトレーニングですので、徐々にステップアップしながらマスターできるように頑張っていきましょう。

 

トレーニングの性質としては、肩や肘など複数の関節や複数の筋肉を動員して行うことから、コンパウンド種目(複合関節種目)となるので、トレーニングメニューに取り入れる際は最初の方に行うようにしましょう。

 

なお、順手であれ逆手であれ、棒に全体重をかけてぶら下がるため前腕が非常に疲れるので、懸垂の後はあまり握力を必要としない種目としたり、休憩を少し長めにとるなど工夫するようにしましょう。

 

ちなみに、筆者がトレーニングメニューに懸垂を取り入れる場合は、肩を中心に鍛える時に最初の方に行っております。

※チンニング → ショルダープレスパイクプッシュアップサイドレイズリアレイズ といった感じです。

懸垂のやり方

 

概要でも説明しましたが、懸垂は順手で行う「プルアップ」と、逆手で行う「チンアップ」と大きく分けて2つのやり方がありますので、それぞれのやり方について説明していきます。

 

なお、「プルアップ」と「チンアップ」両方に共通することとして、親指を巻かない「サムレスグリップ」でバーを持って行うようにしてください。

※サムレスグリップで意識することとしては、薬指と小指でしっかりと握り、他の指は軽く添えるようにするといいでしょう。

 

プルアップ(順手懸垂)のやり方

 

 

(1)手幅は肩幅と同じくらいにして、手のひらが向こう側を向くようにバーを握ったら、上体を浮かせます。
※膝を後ろ側に曲げるようにすると反動を使いにくくなるので、トレーニング効果を高めやすくなります。

(2)息を吸いながら、上腕二頭筋を意識して、顎がバーと同じ高さになるまで体を持ち上げます。

(3)トップポジションに来たら、1秒程度静止します。

(4)息を吐きながら、肘を伸ばしきらない程度までゆっくりと下げていきます。

(5)(1)~(4)の動作を繰り返して行っていきます。

 

トレーニングメニューとしては、限界までできる回数×3セット程度とします。

 

セット間休憩は3秒程度にしてしっかりと疲労を抜きましょう!

 

※セットが進むごとに、限界回数は減っていきますので限界まで頑張ってみましょう。
ちなみに、筆者の場合は1セット目は8回、2セット目は6回、3セット目は5回程度で行っています。

チンアップ(逆手懸垂)のやり方

 

 

(1)手幅は肩幅と同じくらいにして、手のひらが自分に向くようにバーを握ったら、上体を浮かせます。
※膝を後ろ側に曲げるようにすると反動を使いにくくなるので、トレーニング効果を高めやすくなります。

(2)息を吸いながら、上腕二頭筋を意識して、顎がバーと同じ高さになるまで体を持ち上げます。

(3)トップポジションに来たら、1秒程度静止します。

(4)息を吐きながら、肘を伸ばしきらない程度までゆっくりと下げていきます。

(5)(1)~(4)の動作を繰り返して行っていきます。

 

トレーニングメニューとしては、限界までできる回数×3セット程度とします。

 

セット間休憩は3秒程度にしてしっかりと疲労を抜きましょう!

 

※セットが進むごとに、限界回数は減っていきますので限界まで頑張ってみましょう。
ちなみに、筆者の場合は1セット目は10回、2セット目は8回、3セット目は6回程度で行っています。

 

懸垂できない時は?

 

ここまで、懸垂(プルアップ・チンアップ)について紹介してきましたが、いきなり正しくこなすことができる人はあまり多くはないかと思います。

 

そういった人向けに、懸垂ができるようになるためのトレーニングについて、ステップごとに紹介してますのでそちらをご覧ください。

↓  ↓  ↓  ↓  ↓

懸垂ができるようになるための4つのステップを紹介

 

懸垂で意識したい4つのポイント

 

懸垂の筋トレ効果をアップさせたり、怪我せず正しいフォームで行うために意識してほしいポイントを以下の通り4つ紹介します。

 

(1)鍛えている筋肉を意識する

(2)息を吸いながら体を持ち上げ、下ろしながら空気を吸い込む

(3)持ち上げる時は胸を張り肩甲骨を寄せること

(4)腰を極端に反らさなこと

 

(1)鍛えている筋肉を意識する

 

鍛えている部位を意識することで、「動かす筋肉量を増やす」「鍛えたい部位に負荷を集中させる」といったトレーニング効果向上効果が見込まれます。

 

そのため、懸垂を行う時はどこを鍛えているのかしっかり意識しながら行うようにしましょう。

詳細については下記の記事で紹介しています。

筋トレ 五つの原則~意識性(自覚性)の原則~ 筋トレする時は鍛える部位を意識しよう!!

 

(2)息を吸いながら体を持ち上げ、下ろしながら空気を吸い込む

 

→息を吸うことで肺が膨らむので、肩甲骨がより内側に入り、広背筋に対してより効かせることができます。

 

(3)持ち上げる時は胸を張り肩甲骨を寄せること

 

→肩甲骨を寄せないで行うと、肩が前に出てしまうので、広背筋ではなく腕のや肩の筋肉の筋肉を使って体を持ち上げることになります。

それにより、メインターゲットである広背筋より先に腕や肩の筋肉が疲労してしまうで、十分なトレーニング効果を得ることができなくなってしまいます。

 

(4)腰を極端に反らさなこと

 

懸垂を行う時は、胸を張り肩甲骨を寄せるようにしながら行うことは、トレーニング効果を高めていくうえで非常に重要です。

 

ただ、胸を張ることを意識しすぎるあまり、腰を極端に反らせながら行っている人もいます。

 

腰を反らせながら行うと、椎間板を押しつぶしながら負荷をかけて行う状態が続くため、腰を痛めたり椎間板ヘルニアなどの怪我の原因となってしまいます。

 

なので、腹筋に力を入れるなどで上体がまっすぐになるように意識しながら行いましょう。

 

 

懸垂の効果

 

懸垂は自重トレーニングの中でも、最高レベルにトレーニング強度が高い種目となっているため、難易度は高いですが、その分得られる効果も絶大です。

 

ここでは、具体的にどういった効果を得ることができるのか紹介していきます。

 

同時に複数の筋肉を鍛えられる

 

懸垂では、メインターゲットの背中の筋肉である、「広背筋」や「僧帽筋」だけではなく、「大円筋」、「三角筋 後部」、「上腕二頭筋」、「前腕筋群」といった上半身の非常に多くの筋肉を鍛えることができます。

 

これほどたくさんの筋肉を鍛えるためには、通常ダンベルやバーベルを使う必要がありますが、懸垂は自重でこれだけたくさんの筋肉を鍛えることができるので、非常に優れたトレーニングといえます。

 

逆三角形の体になる

懸垂により鍛えられる「広背筋」、「僧帽筋」「大円筋」背中を広く覆う筋肉なので、この部位を発達させると背中が大きくなり、逆三角形のスタイルが良い体型を作り上げることができます。

 

男女問わず、逆三角形の体型は、スーツやTシャツをビシッとかっこよく着こなすことができ、また背中がが広くなることで小顔効果も期待できるので、ボディメイクの観点からも非常に優れたトレーニングといえます。

 

ダイエット効果

懸垂で鍛えられる筋肉は、「広背筋」や「僧帽筋」といった体の中でも非常に大きな部位が多いため、これらの筋肉を大きくすることで基礎代謝が向上します。

 

基礎代謝が向上することにより、何もしていなくても消費されるカロリーが増えるので、痩せやすく太りにくい体質となりダイエット効果も期待できます。

 

握力強化

 

懸垂では、バーをつかんだ上体を維持し続ける必要があり、上体を上げ下げするに反動でさらに負荷がかかるので、前腕筋に入る負荷が高く握力強化の面では非常におすすめのトレーニングです。

 

猫背解消

猫背は、肩こりや首凝り、眼精疲労など健康的に良くないと共に、見た目的にも相手に悪い印象を与えてしまいます。

 

懸垂で広背筋や僧帽筋を鍛えることにより、後ろ側に引っ張る筋肉が強くなるため、必然的にピシッと胸を張った姿勢を作ることができ、猫背を解消することができます。

 

また、懸垂の動作で肩甲骨も動くことが、周辺の血行が良くなり、結果として肩こり解消効果も期待できます。

 

もし、猫背や肩こりで悩んでいるなら、懸垂は非常におすすめのトレーニングと言えます。

まとめ

 

以上、懸垂についての紹介でした。

 

懸垂は、バーにつかまる場所が必要ですが、高強度でたくさんの部位を同時鍛えることができる、最強クラスの自重トレーニングです。

 

慣れるまでは、なかなか効率よくトレーニングを積んでいくことはできないかと思いますが、正しいフォームで行うことを常に意識しながら取り組んでいきましょう。

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