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ダンベルベントオーバーローイングとは?
ダンベルベントオーバーローイングは、「ベントオーバーローイング」のバリエーショントレーニングの1種で、通常はバーベルで行うところをダンベルで行うというトレーニングになります。
ベントオーバーローイングと比べて高負荷を扱うことができませんが両手を独立して動かすことができるので、筋トレ初心者がある程度の筋肉をつけるために行ったり、可動域を広げて違う刺激を入れて行う、といった際に効果的なトレーニングと言えます。
トレーニングの種類としては、コンパウンド種目(複合関節種目)となりますので、トレーニングメニューに組み込む際はなるべく最初の方に取り組むことをお勧めします。
ちなみに、私が自宅で行う時のトレーニングメニューの組み方としては、①懸垂(チンニング)→斜め懸垂→②ダンベルベントオーバーローイング→ワンハンドローイング、といった感じにしています。
ダンベルベントオーバーローイングのやり方
(1)両手にダンベルを持ち、肩幅よりも足1つ分ほど広めに間隔を取って立ちます。
この時、バーベルを持つ手は順手・逆手のどちらでも構いません。
(2)膝を軽く曲げ、上体を30度~45度程度の角度に前傾します。
この時、絶対背中を丸めないように注意してください。
(3)息を吸いながら胸を張り、肩甲骨を寄せるようなイメージでダンベルをおへそのあたりに引き上げていきます。
肘は開かないように意識してください。
(4)引き上げ切ったところで1秒ほど静止して、息を吐きながら元の位置に戻していきます。
(5)(2)~(4)の動作を繰り返していきます。
↓↓こちらの動画が参考になります↓↓
トレーニングメニューとしては、10回×3セットとして、セット間休憩時間は1分程度としましょう。
ベントオーバーローイングよりも負荷が軽く、筋肉が疲労から回復する時間も早いことから若干短めのセット間休憩時間として設定しています。
注意点・コツ
(1)背中をまっすぐ伸ばして行うこと
背中を丸めたまま行うと、支点が腰になってしまいウエイトの負荷が全部腰にかかってしまうので痛める可能性が非常に高くなります。
また、背中を丸めたままだと可動域が狭くなってしまうので、メインターゲットの筋肉へのトレーニング効果が薄くなります。
そのため、ダンベルベントオーバーローイングを行う時はしっかりと背中を伸ばして行うように意識しましょう。
(2)前傾角度は30度~45度程度にすること
前傾時角度が浅すぎると、負荷が僧帽筋に行ってしまい、可動域も狭くなってしまうので本来のトレーニング効果を得ることができなくなってしまいます。
逆に角度が深すぎると、腰の負荷が大きくなってしまいますので、注意してください。
(3)重量を軽くしすぎないこと
ベントオーバーローイングは使用する筋肉が多いため、軽すぎる重量でトレーニングをするとターゲットとしている筋肉に十分な負荷を与えることができない可能性があります。
ただ、いきなり高重量で行うと怪我の原因となってしまうので、まずはバーベルのみの軽めの重量でフォームを確認してから重量を上げてしっかりと追い込むようにしましょう。
筋肉を大きくしたいなら、6~10回で限界が来るくらいの重量設定で行うようにするのがベストです。
(4)反動を使わないようにすること
バーベルを引き上げる時、反動(チーティング動作)を使って行うと、広背筋などのメインターゲットの筋肉だけではなく下半身の力も加わってしまうため、負荷が分散してしまうことになります。
そもそも、反動を使わないとバーベルを引き上げることができないということは、ウエイトが重すぎることがほとんどの原因であり、このまま続けていくと腰や肩を痛める可能性があります。
また、本来は反動を使って行うトレーニング種目ではありませんので、体に間違ったフォームとして覚えこませてしまうリスクもあります。
そのため、反動を使わなくても引き上げることができる重量を選択してベントオーバーローイングを行うようにしてください。
ダンベルで行うことによるメリット・デメリット
通常はバーベルを使って行うベントオーバーローイングを、ダンベルを使って行うことによるメリットとデメリットについてそれぞれ紹介していきます。
メリット
可動域を広くすることができる
通常のベントオーバーローイングでは、両手でバーベルを持って行うので可動域がある程度制限された状態で行うことになります。
一方、ダンベルベントオーバーローイングでは両手でそれぞれダンベルを持つことになるので、より後ろまで引き上げることができたり、持ち上げる時にダンベルの角度を変えるといった感じで。ベントオーバーローイングではあまり使われないような筋肉に刺激を与えて鍛えることができるようになります。。
自宅で取り組むことができる
ベントオーバーローイングに限った話ではありませんが、バーベルを使って行うトレーニングは高い負荷をかけて効率よく筋トレができる一方で、バーベル、プレート、ラックなど専用の器具が必要となるので自宅では簡単に行うことができません。
その点、ダンベルベントオーバーローイングはダンベルと中腰になれるスペースさえあればどこでも行うことができるので、自宅でもどこでも取り組みやすいといったメリットがあります。
手首の負担が軽い
ベントオーバーローイングで両手でバーベルを持ったまま体の方にひきつける時、手幅によっては手首に非常に負担がかかって窮屈に感じることがあります。
ダンベルベントオーバーローイングでは、手首の角度を自由に変えて行うことができるので手首に無理な負担を掛けずにトレーニングを行うことができます。
デメリット
負荷が弱い
通常のベントオーバーローイングはバーベルを両手で持って行うため安定して高重量を扱うことができますが、ダンベルベントオーバーローイングは片手にそれぞれダンベルを持って行うことからそれほど重い重量を扱うことができません。
そのため、しっかりと効かせるためには「持ち上げる時の角度を変える」「可動域を広くする」といった、ベントオーバーローイングではできないような部分と差別化させて行うことを意識するようにしましょう。
トレーニング効果
背中の厚みにボリュームを持たせる効果
ダンベルベントオーバーローイングは背中のトレーニングの中でも「ローイング系」に分類されるトレーニングで、背中の中心部の筋肉を鍛えられることから背中に厚みを持たせるためには非常に効果的です。
ただ、背中の外側の筋肉はあまり鍛えることができず、背中を広くして逆三角形の体型を作り上げるといった効果はそれほど期待できません。
そのため、背中の外側の筋肉を鍛えることができる、懸垂(チンニング)などの「プル系」に分類されるトレーニングにも取り組んで、逆三角形と分厚い背中の両方を手に入れることができるように頑張ってみてください。
ダイエット効果
広背筋、大円筋、僧帽筋、脊柱起立筋といった背中の筋肉のほとんどを鍛えることができます。
背中の筋肉は上半身の筋肉の中でも占める割合が大きく、また筋肉量も多いことから、鍛えて大きくすることにより基礎代謝のアップが期待できます。
基礎代謝がアップすることで通常生活で消費されるカロリーが増えるので、痩せやすく太りにくい体質になります。
これにより、ダイエット効果といった面でも効果的なトレーニングと言えるわけです。
スポーツパフォーマンスが向上する
ダンベルベントオーバーローイングで鍛えられる筋肉の動作としては、「手を持ったものを体に引き寄せる」といったものになります。
そのため、そのような動作があるスポーツにおいてパフォーマンスの向上が期待できます。
具体的な例で紹介すると、柔道、レスリング、ボクシング、カヌーなどが挙げられるので、ぜひ普段のトレーニングの他にもベントオーバーローイングを取り入れていってみてください。
肩こり解消・予防
肩こりは僧帽筋と広背筋が血行不良になって筋肉がこることが原因で引き起こされることが多いです。
ダンベルベントオーバーローイングでは、肩甲骨を引き寄せて行うことで、関節周りがストレッチされ筋肉がほぐれたり血行が良くなるといった効果が期待できます。
その結果として、肩こりの解消や予防が期待できるということになります。
まとめ
以上、ダンベルベントオーバーローイングについての紹介でした。
自宅でも行うことができる数少ない背中のトレーニングですので、しっかりとやり方をマスターして日々のトレーニングに役立ててください。
以上、最後までご覧いただきありがとうございました。