大胸筋や広背筋、下半身の筋肉といった大きい筋肉は鍛えているけど、
・上半身の厚みに対して腕が細い
・二の腕がたるんでいる(引き締まってない)
といった悩みを抱えていませんか?
筋トレBIG3と言われる、ベンチプレスやデッドリフト、スクワットといった種目は大きい筋肉をがっつり鍛えることができますが、腕の筋肉などの末端の筋肉は集中的に鍛えることができません。
そのため、腕の筋肉を太くするためには、腕用の筋トレを行う必要があります。
そこで今回は、腕の筋肉の中でも二の腕(上腕三頭筋)を鍛えるための筋トレである、「ダンベルフレンチプレス」のやり方とトレーニング効果を高めるためのコツ・注意点、について紹介していきます。
この記事の目次
ダンベルフレンチプレスのやり方
ダンベルフレンチプレスは、ダンベルを手に持って肘を曲げ伸ばしすることで二の腕(上腕三頭筋)を鍛えるための筋トレですが、ダンベルさえあればトレーニングジムや自宅など、どこでも行うことができる筋トレです。
自宅で行う場合は、ダンベルが無いなら水を入れたペットボトルを直接手に持って行ったり、エコバックに重りを入れたものを使うことでも代用することが可能です。
さて、それではダンベルフレンチプレスのやり方について紹介していきます。
(1)両手で一つのダンベルを手のひらをひっかけるように持ち、椅子などに座ります。
(2)ダンベルを持った両手を伸ばし、頭の上に持っていきます。
(3)肩や上腕を固定したまま、息を吸いながら、肘だけを曲げてダンベルを下ろしていきます。
(4)前腕が上腕に触れるぐらいまで肘を曲げたら、1~2秒静止します。
(5)息を吐きながら、肘を伸ばしていき、伸ばし切ったところで1~2秒静止します。
(6)(3)~(5)の動作を繰り返し行っていきます。
トレーニングメニューの組み方(設定負荷・回数)
ダンベルフレンチプレスのトレーニングメニューの組み方ですが自分の目的別に変えて組むようにしましょう。
トレーニング目標別の、1セット当たりのトレーニング回数は下記をご覧ください。
トレーニング目的 | 1セット当たりのトレーニング回数 |
筋力アップ | 1~5回 |
筋肥大(筋肉量アップ) | 6~12回 |
筋持久力アップ(引き締め・ダイエット) | 12~20回 |
ここでいう1セット当たりのトレーニング回数とは、連続で行ったら限界になる回数のことを言います。
例えば、筋肥大(筋肉量アップ)を目標としているなら、1セット当たり6回~12回が限界の負荷で3セットほど行う、といった感じです。
セット間の休憩時間は2分程度にすれば、筋肉に少し疲れが残った状態で行うことができるので、効率よく追い込むことができるでしょう。
ダンベルフレンチプレスの効果を高めるコツ・注意点
このように、二の腕の筋肉を鍛えることができる「ダンベルフレンチ」ですが、トレーニング効果を高めるためのコツについて4つ紹介します。
(1)呼吸をしっかりと意識すること
ダンベルフレンチプレスに限らず筋トレをする時は絶対に呼吸を止めないようにしましょう!
理由は大きく分けて2つあります。
1つ目は、体の負担を軽くするためです。
筋トレをすることにより、血圧と心拍数が上昇するため、呼吸により酸素を多く体に取り入れる必要があります。
しかし、呼吸を止めてしまうと体が酸欠になり、また血圧が一気に上昇して心臓や脳の血管に負担がかかります。
それにより、具合が悪くなったり、失神してしまったり、脳の血管が破れてしまい脳梗塞なってしまったりとリスクが非常に高くなるので、常に呼吸を意識しながら行うことが重要というわけです。
2つ目は、力を発揮しやすくするためです。
呼吸で息を吐くことで、腹筋と横隔膜が収縮して体幹ががっちりと固まります。
それにより、手足に力をいれやすくなるため、自分が持てる100%の力を発揮しながら筋トレを行うことができるようになります。
また、体の中に芯がしっかりと通った状態で筋トレを行うことができるので、体がぶれにくくなり正しいフォームでダンベルフレンチプレスを行えるようになるというわけです。
以上2点を踏まえて、ダンベルフレンチを行う時はしっかりと呼吸を意識しながら行うようにしましょう。
筋トレと呼吸に関することについては下記の記事で詳しくまとめています。
>>筋トレ種目別の呼吸方法!うまくできない人が意識する方法について紹介
(2)反動を使わない
肘を曲げ切って伸ばす時に、反動は使わないように意識してください。
自分の限界重量やセット数を超えるために反動を使ってあげる行為(チーティング)という方法はありますが、あくまでも裏技的なもので、常に反動を使ってトレーニングをしていたら鍛えたい部分を鍛えることはできません。
ダンベルフレンチプレスでは、二の腕(上腕三頭筋)になりますが、反動を使いながらダンベルを上げると、肩の筋肉なども動作に関与してくるので、トレーニングの負荷が肩にも逃げていってしまうことになってしまいます。
その結果として、ダンベルフレンチプレスのメニューをこなした割にはあまりに筋肉に効いている気がしない、といったことになってしまいます。
正しいトレーニング効果を上げるためには、反動を使わないと上げることができないならダンベルを軽くするなどして、正しいフォームで行えるくらいの重量で行うようにしましょう。
(3)曲げ切ったところ・伸ばし切ったところで止める
ダンベルフレンチプレスで肘を曲げ切った時と伸ばし切ったところで、1秒~2秒程度静止するようにしましょう。
これについては、大きく分けて2つ理由がありますが。
1つ目は、トレーニング効果が下がってしまうからです。
上で説明した「反動を使わない」にも関連してくる部分ですが、肘を曲げ切った時と伸ばし切ったところで止めずにすぐに次の動作に移ると反動を使って行うことになってしまいます。
それにより、負荷が肩に逃げてしまうためトレーニング効果が下がってしまいます。
そのため、各動作でしっかりと静止する時間を設けて二の腕に効かせるようにしましょう。
2つ目は、怪我をするリスクが高まるからです。
ダンベルフレンチプレスで使う関節は肘だけなので、反動を使って行ってしまうと負荷がすべて肘にかかってしまうことになり怪我のリスクが高くなります。
一方、各動作でしっかりと静止することで、肘の負荷が軽くなるので怪我のリスクが低下します。
肘を痛めてしまうと、上半身の筋トレ全般に影響を及ぼしてしまうので、怪我には注意しましょう!
(4)鍛えている筋肉を意識すること
「自分がどこの筋肉を鍛えているのか」を意識しながら筋トレを行うと、意識しなかった場合に比べてトレーニング効果が上がります。
これは、筋トレの「5つの原則」と言われるものの1つで、「意識性の原則」と呼ばれる非常に重要なものです。
なぜ、トレーニング効果が上がるのかというと、鍛えている筋肉を意識することで同じ動作を行ったとしても動員される筋肉量が増えるからです。
人間の体は複数の筋肉がお互いに補助することで最適な動作をしています。
つまり、鍛える部位を意識しないと無意識のうちに他の筋肉が動作を補助してしまうので、無意識のうちに筋肉の負荷が分散してトレーニング効果が下がってしまうからです。
ダンベルフレンチプレスでは、二の腕(上腕三頭筋)がターゲット部位となるので筋肉が伸びたり収縮したりしているのをしっかりと意識しながら行うようにしましょう。
意識するという感覚が良くわかないなら、二の腕を触りながらダンベルフレンチプレス行うとわかりやすいですよ。
(5)上腕と肩がぶれないようにしっかりと固定する
上腕や肩が動いてしまうと、二の腕に集中するはずだった負荷が肩などに逃げてしまい、トレーニング効果が下がってしまいます。
ダンベルフレンチプレスを行う時は、上腕と肩がぶれないようにしっかりと固定して肘だけを動かすように意識して行いましょう。
もし、意識してもぶれてしまうなら負荷が高すぎるので、ダンベルを軽くして正しいフォームで行えるくらいの重量で行うようにしてみてください。
(6)いきなり高負荷で行わないようにすること
ダンベルフレンチプレスは、肘と二の腕の筋肉だけを使って行うことから「単関節種目(アイソレーション種目)」と言われる種類の筋トレです。
アイソレーション種目は、一つの関節と筋肉を使って行うという性質から、特定の筋肉を集中して鍛えることができるメリットがある一方で、高負荷を扱うことができないというデメリットもあります。
そのため、いきなり高負荷でダンベルフレンチプレスを行ってしまうと肘や肩を痛めてしまう恐れがあります。
適正な負荷については筋肉量に応じて個人差はありますが、
・男性であれば5kgから
・女性であれば2kgから
始めて、負荷を増減させていくようにすれば適正な重量を把握しやすいです。
まとめ
以上、二の腕を鍛えるための筋トレである、「ダンベルフレンチプレス」のやり方とトレーニング効果を高めるためのコツ・注意点についての紹介でした。
ダンベルフレンチプレスのトレーニング効果を高めるコツ・注意点としては、
(2)反動を使わない
(3)曲げ切ったところ・伸ばし切ったところで止める
(4)鍛えている筋肉を意識すること
(5)上腕と肩がぶれないようにしっかりと固定する
(6)いきなり高負荷で行わないようにすること