「大胸筋の筋トレをしているのに胸板がなかなか厚くならない…」といった悩みを抱えているあなた!
このように感じているなら、大胸筋の上部をあまり鍛えることができていない可能性が高いので、大胸筋上部を集中的に鍛えるために、専用の筋トレを行うことがオススメです!
そこで今回は、大胸筋上部を集中的に鍛えるための筋トレである、「インクラインダンベルプレス」のやり方と3つのポイント
について解説していきます。
ダンベルとインクラインベンチが必要になるので、主にトレーニングジムで行う筋トレになりますが、大胸筋上部を鍛えるためには非常に効果的なので、この記事を参考にしてぜひ普段の筋トレに取り入れていってみてください。
この記事の目次
インクラインダンベルプレスのやり方
(1)インクラインベンチの角度を30度~45度に設定して仰向けになります。
(2)ダンベルを持ち、肩甲骨を寄せ、ダンベルを大胸筋上部の付近に下ろした状態で構える。手のひらは足の方に向ける。
(3)息を吐きながらダンベルを上げていく。
(4)両腕を完全に伸ばし切らないところまで上げたら、息を吸いながらダンベルを下ろしていく。
(5)(3)~(4)を繰り返す。
重量の設定としては、10~15回で限界になるくらいの設定にしましょう。
回数は10~15回×3セットほど行い、セット間の休憩は1分とします。
インクラインダンベルプレスの概要
「インクラインダンベルプレス」とは、ダンベルプレスのバリエーショントレーニングの一つです。
動作としては、30度~45度ほどの角度をつけたインクラインベンチに座り、床に対して垂直にダンベルを持ち上げていく種目になります。
※体の斜め上にダンベルを持ち上げることになります。
これにより、体に対して斜め上にダンベルを持ち上げることになるため、メインターゲットとして大胸筋上部を、サブターゲットとして三角筋を鍛えていくことができるわけです。
動作としては特に難しいものではないので、筋トレ初心者からでも気軽に取り組むことができるおすすめのトレーニングです。
トレーニングの性質としては、ベンチプレスやダンベルプレスや腕立て伏せ(プッシュアップ)と同様に、複数の関節と筋肉を動かすトレーニングであるため、コンパウンド種目(複合関節種目)となります。
そのため、インクラインダンベルプレスを一連のトレーニングメニューに取り入れる場合は、最初の方に行うようにすると効果的です。
インクラインダンベルプレスの3つのポイント
インクラインダンベルプレスの動作は比較的単純ですが、次のポイントに注意しながら行うとトレーニング効果がアップしますので、行う時は意識するようにしましょう。
(1)インクラインベンチの角度は30度~45度にすること
傾斜の設定は30度~45度としていますが、傾斜が急なほど大胸筋上部だけではなく、三角筋にかかる負荷が高くなってしまいます。
※傾斜が急になればなるほど、ショルダープレスのような動作に近くなっていくためです。
傾斜の設定を45度以上急にすると、大胸筋上部の負荷よりも三角筋の負荷が高まってしまうということは覚えておきましょう。
大胸筋や肩の関節の柔軟性や可動域は人によって様々ですので、最初は傾斜を30度に設定して自分が一番効くと感じる角度を見つけましょう!
ちなみに、筆者的には30度が一番効いていると感じます。
(2)肘は深く下ろすこと
ダンベルプレスはベンチプレスと比べると扱うことができる重量が軽いですが、バーベル以上に深くまで肘を下ろすことができるので、より広い範囲の筋肉に刺激を入れることができます。
これはインクラインダンベルプレスでも同様で、肘を深くまで下ろすことにより、インクラインベンチプレスでは鍛えることができない範囲まで刺激を入れることができます。
このメリットを最大限に活かすためにも、インクラインダンベルプレスを行う時は、より深くまで肘を下ろしていくことを意識して行うとトレーニング効果のアップが期待できますよ。
(3)胸を張って呼吸を止めないようにする
インクラインダンベルプレスを行うときは、胸をしっかりと張って、呼吸を止めないように意識しながら行うようにしましょう。
その理由としては、次の2つです。
①可動域を広くしてより広範囲の筋肉に刺激を入れるため
②筋力を最大限に発揮するため
胸をしっかりと張ることにより可動域が広くなるので、同じ動作でも動員される筋肉の数が多くなります。
例えば、胸を張らなかった場合は90の筋肉しか動きませんが、胸を張ると110の筋肉が動く、といったイメージですね。
つまり、同じトレーニングメニューでも、より多くの筋肉が鍛えられて、筋トレ効果をアップさせやすいということになります。
呼吸をしっかりすることで、筋力を最大限に発揮することができる理由は、息を吐いて吸うことで体幹の筋肉が引き締まり、腕や足への力が伝わりやすくなるからですね。
インクラインダンベルプレスの場合は、息を吐きながら挙げて、息を吸いながら下す、という呼吸になるのでしっかりと意識しながら行いましょう。
インクラインダンベルプレスの3つの効果
(1)鍛えると見た目の変化が分かりやすい
大胸筋や背筋といった大きな筋肉は、服を着ていても体型のラインが出るので、パッと見て鍛えているかわかる部位です。
その中でも、大胸筋上部は体の前側なので鏡ですぐ確認できるし、シャツの襟から見える筋肉ですので、ここを鍛えていると鍛えていないでは、相手からの見た目の印象は変わってきます。
また、体の前面の筋肉は、鏡で気軽にチェックできるので、トレーニングを続けていくとだんだん発達していくのが自覚でき、モチベーションを上げる効果もあります。
薄着の季節に向けて、手っ取り早く効果を実感したいという場合は、腹筋を鍛えるのも良いですが、まずは大胸筋上部を鍛えていくことをお勧めします。
(2)胸筋のバランスが良くなる
大胸筋は上部・中部・下部と大きく3つの部位で構成されているため、すべての部位をバランスよく鍛えていないと、筋肉が発達しているはずなのにバランスが悪くて、逆にかっこ悪い身体に見えてしまいます。
例えば、大胸筋の中部と下部だけが発達していて、上部があまり発達していないと、胸が垂れているように見えてしまうといったものですね。
大胸筋の上部は、意識して鍛えないとなかなか刺激を入れにくく、鍛えづらい筋肉ですので胸筋のトレーニングを行う日は、インクラインダンベルプレスも取り入れるといいでしょう。
(3)スポーツパフォーマンスの向上
ここまで、外見を向上させることを紹介してきましたが、大胸筋上部を鍛えると当然ながらスポーツのパフォーマンスも向上します。
大胸筋の動作としては、肩を内側にひねる、腕を前に押し出す、といったものがあり、鍛えていくことでこれらの動作のパワーも上がります。
具体的には下記のようなスポーツで効果を実感できるかと思います。
・卓球、テニス、バドミントンのスイング
・野球のバッティング、ピッチング
・ボクシングのフック、アッパー
まとめ
ここまで、インクラインダンベルプレスのやり方と効果について紹介してきました。
大胸筋は上部・中部・下部と3つの部位に分かれている大きな筋肉なので、まんべんなく鍛えていないと、逆にまったく鍛えていない人よりも胸元のバランスが悪く見えてしまうことがあります。
しかし、大胸筋上部は一般的な大胸筋のトレーニングである「ベンチプレス」や「腕立て伏せ(プッシュアップ)」では、強い刺激を入れることができないので、インクラインダンベルプレスのような専用のトレーニング種目で鍛えていく必要があります。
春から夏の薄着の季節に、大胸筋上部の筋肉をしっかりと鍛えていると、Tシャツを着たときの印象がガラッと変わるので、カッコいい体型目指して日々のトレーニングに取り組んでいきましょう!