アップライトロウの正しいやり方とコツを知りたい!
肩・腕が痛くて、あまり効いているような気がしない…
ダンベルとバーベルを使うアップライトロウは何が違うんだろう?
といった悩みを抱えているあなた!
今回の記事では「ダンベルとバーベルを使ったアップライトロウの正しいやり方」と「アップライトロウの筋トレ効果をアップさせる3つのコツ」などを詳しく紹介していきます。
実際に、正しいやり方とコツを意識しながらやることで、今までと同じ負荷・メニューでも筋トレ効果が変わってきます。
この記事を読み終えることで、アップライトロウの正しいやり方がわかるので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の目次
アップライトロウの概要
アップライトロウとは、ダンベルやバーベルなどのウエイトを使って肩の筋肉を鍛える筋トレです。
アップライトロウの動作は、両手でダンベルやバーベルを持ち、手が顎につくくらいまで引き上げるといったものです。
比較的簡単なフォームなので、トレーニング初心者から気軽に取り組んでいける筋トレといえます。
鍛えられる筋肉は、肩の筋肉である「三角筋 中部・後部」、首回りの筋肉である「僧帽筋」です。
アップライトロウは、肩や肘の関節を含めて、多くの筋肉を動員する種目となるので、コンパウンド種目(複合関節種目)となります。
そのため、一連の筋トレメニューにアップライトロウを組み込む場合は、なるべく最初の方に行うことをおすすめします。
例えば肩の筋トレメニューに組み込む場合は、次のような順番ですね。
①ショルダープレス → 2アーノルドプレス → ③アップライトロウ → ④サイドレイズ → ⑤リアレイズ
アップライトロウの正しいやり方
アップライトロウのやり方は大きく分けて、「ダンベルを使用する方法」と「バーベルを使用する方法」の2つになります。
それぞれのやり方により、トレーニング効果が変わってくるので、その辺りも踏まえて紹介していきます。
ダンベル・アップライトロウ
ダンベル・アップライトロウの場合、左右の腕を別々に動かすことができるため、バーベルを使用して行う場合と比較して、肩・肘関節の可動域を広く取ることができます。
これにより、比較的関節を自由に動かせるので、怪我をするリスクを抑えることができ、バーベル・アップライトロウよりも、広範囲・深部の筋肉を動員して鍛えることができます。
(1)両手にダンベルを持ち、手のひらが手前を向くようにします。ダンベルを持った手は、太ももの前に自然に下ろします。
手幅は、僧帽筋をメインにするなら手幅は狭め(こぶし2個分くらい)、三角筋をメインになら手幅は広め(肩幅くらい)に適宜変えながら行うようにしましょう。
(2)息を吐きながら、脇を開き肘を挙げるようにして、ダンベルを上に引き上げます。
(3)ダンベルが顎につくギリギリのところで止めて、息を吸いながら、元の姿勢に戻ります。
(4)(1)~(3)を繰り返します。
バーベル・アップライトロウ
バーベル・アップライトロウの場合、両手で持って行うので、ダンベルを使用して行う場合と比較して高重量を扱うことができます。そのため、筋力アップの効果が高いです。
しかし、肩・肘関節の可動域が狭くなり、関節や筋肉にかかる負荷やストレスが多くなるため、ケガの発生確率が高くなると覚えておいてください。
(1)両手にバーベルを持ち、手のひらが手前を向くようにします。
手幅は、僧帽筋をメインにするなら手幅は狭め(こぶし2個分くらい)、三角筋をメインになら手幅は広め(肩幅くらい)にに適宜変えながら行うようにしましょう。
(2)息を吐きながら、脇を開き肘を挙げるようにして、バーベルを上に引き上げます。
(3)バーベルのバーが顎につくギリギリのところで止めて、息を吸いながら、元の姿勢に戻ります。
(4)(1)~(3)を繰り返します。
回数・セット数・セット間休憩時間
アップライトロウを行うときの回数・セット数・セット間休憩時間を解説していきます。
基本的には次のようにしてください。
なお、一連の筋トレメニューの1種目に行うなら、ウォーミングアップとして1、2セットを限界重量の30%程度の重さで15回ほど行いましょう。
そのため、この場合は5セット行うことになります。
目的に応じた回数については、次の表をご覧ください。
最大筋力アップ目的:1~5回が限界の重量で設定
筋肥大目的:6~12回が限界の重量で設定
筋持久力アップ・引き締め目的:15~20回が限界の重量で設定
ということですね。
ここからさらに、1セット毎に「重量を増やしていくのか?」、「重量減らしていくのか?」で筋トレ効果が変わってくるので、詳しくは以下の記事をご覧ください。
>>筋肥大にはディセンディングセット法がオススメ!詳しいやり方を解説
>>筋力アップにはアセンディングセット法がオススメ!詳しいやり方を解説
セット間の休憩時間は次のようにしましょう。
・筋力アップ目的:3分~5分
→筋肉の疲労をしっかり抜いて、力を100%近く発揮できるようにするため。
・筋肥大・筋肉量アップ目的:1分30秒~2分
→筋肉の疲労が抜けきらないうちに、筋肉を追い込む必要があるため。
・筋持久力アップ目的:30秒~1分
→筋肉疲労に対する耐性を養うため。
以上のことを、実際に行うときのメニューに当てはめると次のようになります。
最大筋力アップ目的:5回が限界重量で3セット。セット間休憩時間は3分
筋肥大目的:10回が限界重量で3セット。セット間休憩時間は1分30秒
筋持久力アップ・引き締め目的:20回が限界の重量で3セット。セット間休憩時間は30秒
これは、私がジムで実際にアップライトロウを行うときのメニューなので、そのまま採用してOKです!
アップライトロウの効果がアップする3つのコツ
がむしゃらに筋トレを行うと、ケガをしたり、きついのに筋肉にあまり効いていない、といったことになってしまいます。
そこで、アップライトロウの筋トレ効果をアップさせるために意識したい3つのコツを解説していくので参考にしてください。
(1)強く握りすぎないこと
(2)バーベルやダンベルを体から離し過ぎないこと
(3)上げるときは早く・下げるときはゆっくり行うこと
(1)強く握りすぎないこと
アップライトロウを行うときは、バーベルやダンベルを意識的に強く握りすぎないように注意しながら行うようにしてください。
肩の筋肉を使ってバーベルやダンベルを引き上げていくものですが、この時に強く握りながら行うと前腕や手首に力が入りすぎてしまい可動域が狭まってしまいます。
その結果として、手首に負荷がかかったままアップライトロウを行うことになるので、手首の関節を痛めてしまう恐れがあります。
つまり、アップライトロウで手首が痛い原因のほとんどは、バーベルやダンベルを強く握りすぎて手首にかかるストレスが高くなっているからというわけです。
この対策としては、ダンベルやバーベルが落ちないようにしっかりと握る必要はありますが、つまみ上げるようなイメージで行うようにすると余計な力が入りにくいのでオススメです。
(2)体から離し過ぎないこと
バーベルやダンベルを引き上げるとき、体から離し過ぎると三角筋の前部に負荷がかかってしまい、本来のメインターゲットである三角筋中部や後部、僧帽筋にあまり効かなくなってしまいます。
※理屈としては、フロントレイズのような感じになってしまうからというわけです。
また、アップライトロウはフロントレイズやサイドレイズに比べて高重量を扱って行うことが多いため、このように体から離して行うと負荷が高くなりすぎて、肩の筋肉や関節を痛めてしまう恐れがあります。
そのため、本来のトレーニング効果を得るため、怪我を防止するためにも、バーベルやダンベルは体から離さないで行うように注意してください。
(3)上げるときは早く・下げるときはゆっくり行うこと
バーベルやダンベルを上げるときは素早く、下げるときはゆっくりと行うようにしましょう。
これには2つの理由があります。
1つ目は、筋肉の瞬発力を上げて筋肥大させるためです。
上げる動作を素早く行うためには、瞬発力が必要です。
瞬発力を発揮するための筋肉は「速筋」といわれるもので、筋肉量を増やす(筋肥大)の効果もあります。
そのため、素早く上げることで、ゆっくり上げる場合よりも筋肥大効果が高くなります。
アップライトロウで筋肉を大きくするためには、早く上げるように意識して行うようしましょう。
2つ目は、怪我を防止するためです。
アプライトロウで、バーベルやダンベルを下ろす時、脱力して一気に下ろしてしまうと、肘・肩・腰の関節や筋肉に一気に負荷がかかることになるため、関節や腱を痛めてしまう可能性が高くなってしまいます。
また、早くおろしてしまうその瞬間、肩や僧帽筋に係っていた負荷が一気に抜けてしまう(筋肉が休んでいる状態)ことになります。
以上のことから、上げるときは早く、下ろす時はゆっくりにするように意識しながら行うようにしましょう!
アップライトロウの3つの効果
最後に、アップライトロウで得られる効果について、3つ解説していきます。
(1)スポーツパフォーマンスの向上
(2)逆三角形の体型になる
(3)肩こり解消
(1)スポーツパフォーマンスの向上
アップライトロウで鍛えられる、「三角筋 中部・後部」、「僧帽筋」は、各種スポーツパフォーマンスを向上させる効果があるので紹介していきます。
三角筋中部の働きは、肩を横に挙げるものです。
そのため、三角筋の中部を鍛えることにより、下記のようなスポーツにおいてパフォーマンスの向上が期待できます。
・水泳のクロール
三角筋後部の働きは、腕を後ろに引くものです。
三角筋の後部を鍛えることにより、下記のようにスポーツにおいてパフォーマンスの向上が期待できます。
・弓道、アーチェリーの弓を引く動作
・ランニングの腕振り
・卓球、テニスのバックハンド
僧帽筋の働きは、物を引っ張ったり引き上げたりするときに使われる筋肉です。
ここが発達することで下記のようなスポーツにおいて、パフォーマンス向上が期待できます。
・柔道やレスリングで相手をひきつけたり、相手を引きはがす動作
・ラグビー・アメフトのタックルやスクラム等、相手と組んで首を固定する動作
(2)逆三角形の体型になる
三角筋中部・後部を鍛えることで、肩の筋肉が丸みを帯びて盛り上がり肩幅が広くなることから、逆三角形のカッコいい体を作り上げることができます。
これにより、Tシャツやスーツといった洋服をびしっと着こなせるようになります。
また、僧帽筋を鍛えることで、前から見た時に、首から肩にかけて盛り上がったカッコいいシルエットを、後ろから見たとき、背中に厚みが出て見えるので逞しい背中を演出することができます。
このとおり、アップライトロウはカッコいい上半身作り上げるうえで大切な筋トレ種目なので、ぜひ取り組んでいきましょう。
(3)肩こり解消
肩こりの原因としては、同じ姿勢を取り続けるなどで僧帽筋が凝り固まってしまうことが挙げられます。
アップライトロウを行うことにより、僧帽筋を収縮させる動作と弛める動作を交互に行うためストレッチ効果が期待でき、血流もよくなるので肩こり解消が期待できます。
まとめ
以上、アップライトロウの正しいやり方、筋トレ効率アップの3つのコツについてそれぞれ解説してきました。
最後に軽くおさらいしましょう!
バーベル・ダンベルを使ったアップライトロウの正しいやり方は次の通りです。
(1)両手にダンベル・バーベルを持ち、手のひらが手前を向くようにします。
(2)息を吐きながら、脇を開き肘を挙げるようにして、ダンベル・バーベルを上に引き上げます。
(3)ダンベルが顎につくギリギリのところで止めて、息を吸いながら、元の姿勢に戻ります。
(4)(1)~(3)を繰り返します。
アップライトロウの効果をアップさせるための3つのコツは次のとおりです。
(1)強く握りすぎないこと
(2)バーベルやダンベルを体から離し過ぎないこと
(3)上げるときは早く・下げるときはゆっくり行うこと
最後に、アップライトロウにより得られる筋トレ効果は次の3つです。
(1)スポーツパフォーマンスの向上
(2)逆三角形の体型になる
(3)肩こり解消
「ダンベル・アップライトロウ」も「バーベル・アップライトロウ」のどちらも、非常に簡単なフォームで、トレーニング初心者から上級者まで誰でも取り組むことができます。
「三角筋 中部・後部」や「僧帽筋」に非常に高い効果が見込まれるので、ぜひ日々の筋トレメニューに組み込んで、理想の体を目指していきましょう!
以上、最後までご覧いただきありがとうございました。